<夏の甲子園>関東一、勝利呼んだ集中力 19日に4強かけ東海大相模戦

2024-08-18 HaiPress

明徳義塾に勝利し、アルプス席に駆け出す関東一ナイン=いずれも甲子園球場で

甲子園球場(兵庫県西宮市)で開かれている全国高校野球選手権大会は16日、3回戦の4試合があり、関東一(東東京)は明徳義塾(高知)に3-2で競り勝って準々決勝に進んだ。悪天候などによる順延がなければ、19日の第1試合で準決勝進出をかけて東海大相模(神奈川)と対戦する。(佐藤航)

関東一は二回、2死二塁から小島想生(そお)選手(3年)が右翼線に適時打を放って先制。1点を追う五回は敵失で追いつき、六回無死一、三塁から越後駿祐選手(2年)の中前適時打で決勝点を挙げた。

投手陣は先発の坂本慎太郎投手(2年)、2番手の畠中鉄心投手(3年)が2回ずつ投げ、坂井遼投手(同)が5回を無失点で締めた。この日は強みの堅守も光り、七回無死一、二塁のピンチでは三つの好守備が出て無失点で切り抜けた。

◆春の苦い経験 覆した堅守小島想生選手(3年)高橋徹平選手(3年)

打撃や投球と比べれば、守備でスタンドがわき上がることはそう多くない。ところが関東一は、七回の守りで三度にわたり観衆を盛り上げてみせた。リードは1点。勝敗を分ける緊迫した場面で、守りの集中力はこの上なく高まっていた。

7回裏明徳義塾1死一、二塁、打者長谷川選手の二ゴロを好捕する小島選手

無死一、二塁。明徳義塾は定石通り、好機を広げようと犠打を試みる。マウンド寄りに転がったバントを坂井投手が素早く処理し、ためらうことなく三塁に送った。際どいタイミングでアウトを取り、スタンドから最初のどよめきが上がった。

続いて魅せたのが二塁手の小島選手。重殺を狙って二遊間を締めながら、一、二塁間への意識も残していた。「狙ってくる可能性も高い」。案の定、打球は広い一、二塁間へ。抜けていれば追いつかれていた当たりを、目いっぱいのダイビングキャッチで押さえた。

7回裏明徳義塾2死二、三塁、打者高橋選手の三ゴロを好捕し送球する高橋選手

なおも2死二、三塁の場面で、今度は三塁手の高橋徹平選手(3年)の好守が飛び出す。三遊間の強い当たりに、「体が勝手に反応した」。機敏なスライディングキャッチで三つ目のアウトをもぎ取った。

今春の選抜大会。八戸学院光星(青森)との開幕試合は接戦となり、延長タイブレークで守りが乱れた。初戦敗退の苦い経験で強まったのは、チームがもともと大事にしていた「一歩目」への意識。打者の特徴や狙い、味方バッテリーの配球を頭に入れ、打球方向を予測して動く。そんな緻密な積み重ねで堅さを増した守備が、夏の甲子園を勝ち上がる原動力になっている。(佐藤航)


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