下目黒【目黒区】山手七福神巡り② 効率よく参拝する方法を伝授!急勾配の坂道で歴史に思いを馳せる

2024-08-29 HaiPress

山手七福神巡り特集の2週目となる今回は、目黒区にある3寺に足を運びます。五百羅漢像を中心とした石仏群が安置されている「大円寺」、芸事に携わる多くの人々から篤い信仰を受けている「蟠龍寺」、秘仏の不動明王像を祀る日本三大不動尊のひとつ「瀧泉寺」をお参りしました。

イラスト:杉崎アチャ

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目黒区(下目黒)のココが見どころ

自由が丘や中目黒を筆頭に、おしゃれで洗練された街というイメージの強い目黒区。目黒川は区内で最も大きい川であり、川沿いに散歩道が整備された桜の名所としても有名です。山手七福神巡りの3寺がある下目黒は江戸城の裏鬼門に位置し、古くから多くの寺院が建立されました。目黒不動尊こと瀧泉寺は、江戸の守護のために3代将軍徳川家光によって安置された五色不動のひとつ。行人坂や五百羅漢像、旧下目黒村の鎮守だった大鳥神社など、江戸の面影を現代に伝える歴史的な見どころたっぷりのエリアです。

効率よく参拝する方法を伝授!急勾配の坂道で歴史に思いを馳せる

行人坂。明和9年(1772年)に発生した「明和の大火」は「行人坂の大火」とも呼ばれます。

山手七福神巡りは6寺からなり、ふたつの区(港区と目黒区)にまたがっています。今回は、港区から目黒区へと巡るアクセスルートをご紹介。まずは、東京メトロ南北線・都営地下鉄三田線「白金高輪」駅から、毘沙門天を祀る「覚林寺」へ徒歩で向かいます。移動の所要時間は6分程度です。

覚林寺から、布袋尊を祀る「瑞聖寺(ずいしょうじ)」まではほぼ平坦な道のり。徒歩でも11分程度ですが、覚林寺の目の前にあるバス停「清正公前」から東急バス(東98)に乗って「白金台駅前」で降りれば、あっという間に移動できます。

瑞聖寺から、福禄寿尊と寿老人尊を祀る「妙円寺」までは徒歩6分程度。バス停「白金台駅前」から東急バス(東98)に乗って「白金台五丁目」で降りるのもおすすめです。目黒区に移動するには、再びバスに乗り「白金台駅前」に戻るのが便利です。

瀧泉寺大本堂の裏手に鎮座する大日如来像。目黒区の有形文化財に指定されています。

「白金台」駅から「目黒」駅までは東京メトロ南北線か都営地下鉄三田線で2分程度。目黒駅から行人坂を下り、大黒天を祀る「大円寺」へと向かいます。下りではありますが、なかなか急勾配なので膝を痛めないようご注意を。行人坂は、江戸時代初期から残る坂。歴史に思いを馳せながらゆっくり下っても、4分程度で大円寺に到着できるはずです。

大円寺にお参りしたら、行人坂をさらに下って目黒川に出ます。太鼓橋を渡り、道なりに直進。山手通りに出て下目黒歩道橋を渡ったら、辯才天を祀る「蟠龍寺」はすぐそこです。大円寺から蟠龍寺までは徒歩10分程度。山手通りまでは下り坂が続きますが、その後に少し上ることになります。

蟠龍寺から、恵比寿神を祀る「瀧泉寺」までは徒歩6分程度。帰りはバス停「目黒不動尊」か「大鳥神社前」を利用するのが便利です。後半(目黒区)で徒歩移動が続くので、前半(港区)で無理は禁物。路線バスも上手に活用し、最後まで元気にお参りしましょう!

<山手七福神巡りの寺院>

■大円寺

1体ごとに異なる表情の五百羅漢像。赤ん坊を抱いた女性の羅漢像もあり、キリスト教の聖母像を連想させます。五百羅漢像を中心とした石仏群は、東京都の有形文化財に指定されています。

江戸時代初期の元和年間(1615~24年)頃、湯殿山の修験僧の大海法印が大日如来を奉じて祈願道場を開いたのが始まりとされる大円寺。江戸の三大大火のひとつである明和の大火の火元として再建を禁じられ、76年後の嘉永元年(1848年)にようやく再建されました。山門に入って左手にある五百羅漢像は、この大火の犠牲者供養のために作られたと言われています。ご本尊は、国の重要文化財にも指定されている釈迦如来像。本堂に向かって左手の釈迦堂に祀られています。本堂に鎮座する大黒天は、徳川家康をモデルに作られたものなのだとか。

本堂は、嘉永元年(1848年)に再建された当時のままの姿。大黒天と共に、平安時代の作と伝わる十一面観音像も安置されています。


職員

お寺に納められている文化財は公共の宝。私たちはそれをお預かりしている立場であり、しっかりお守りしていく責任があります。古いものを息づかせてその価値を発信し、歴史を未来へと繋ぐ役割を果たしていきたいですね。


参拝客

ご本尊の釈迦如来像は、鎌倉時代に流行した清涼寺式の釈迦像。流れるような衣の描写がとても美しいです。2ヶ月に1度の甲子祭の日にご開帳されるので、できるだけこの日に足を運んでお参りしています。仏像美術の観点でも見どころの多い、大好きなお寺です。

<データ>


住所目黒区下目黒1-8-5


電話03-3491-2793


拝観時間8:00~17:00


次ページに続く。芸事に携わる多くの人々から篤い信仰を受けている「蟠龍寺」、秘仏の不動明王像を祀る日本三大不動尊のひとつ「瀧泉寺」をご紹介します。

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